そけいヘルニアとは|神戸・三宮でそけいヘルニア日帰り手術|神戸日帰り外科そけいヘルニアかずクリニック

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そけいヘルニアとは

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そけいヘルニアとは

そけいヘルニアとは

鼠径(そけい)ヘルニアは、足の付け根(そけい部)の筋肉に穴が開き、おなかの臓器(腸管や脂肪など)が脱出することで膨らみがみられる病気です。おなかは従来筋肉の壁で覆われているため、おなかの臓器が飛び出ることはありませんが、この筋肉の壁が弱くなることで穴が開いてしまうと、おなかの中の臓器が脱出してしまいます。
風船をイメージしてみてください。風船のゴムの厚さが均等ならば、均等に膨らんでいきます。一方で、ゴムの薄いところ(弱いところ)があると、息を吹き込んだ(力がかかった)ときに、弱いところだけ「ぽこっ」と膨らんでしまうような、そういった病態です。
鼠径ヘルニアは不快感や違和感、痛みを伴うこともありますが、膨らみ以外に症状がないこともあります。
膨らみ自体も、手で押し込んだり、身体を横にしたりすると、なくなることもあるため、放置されてしまうことが多々あります。
膨らみが容易に戻る状態であれば緊急性はございません。しかしながら、脱出した部分が戻らない状態「嵌頓(かんとん)」をおこすと、腸管への血流が乏しくなってしまい、腸管の壊死、穿孔、腹膜炎に至り、命に関わる危険な状態となってしまうことがあり、緊急手術で壊死した腸管の切除など大きな侵襲の手術が必要となってしまいます。
鼠径ヘルニアは構造的な問題であるため、自然に治癒することはなく、根治には手術が必要です。

原因

鼠径ヘルニアの主な原因は、加齢に伴い足の付け根にある筋肉や腹膜が弱くなることといわれています。重い物をよく持つ仕事の方や、立ちっぱなしが多い方、よく咳をする方や、便秘・排尿障害がある方など、日常的に腹圧がかかりやすい状態の方が発症しやすいといわれています。

症状

鼠径ヘルニアの初期症状は、立っているときやお腹に力を入れたときに、足の付け根に軟らかい膨らみを感じることになります。横になったり、膨らみを押し込んだりすると一時的になくなりますが、力が加わると再びみられます。自然に治癒することはなく、放置すると膨らみが大きくなってきます。この膨らみが戻る場合、緊急性はありませんが、飛び出したまま戻らなくなってしまう「嵌頓(かんとん)状態」になると、締め付けられるような強い痛みや、腸閉塞による便秘や嘔吐がみられる場合があります。この場合、命に関わる可能性もあるため早急な治療が必要になります。
嵌頓が起こる前に早めに治療を受けることをおすすめします。

あてはまるものがあれば要注意!

そけいヘルニアの種類

鼠径部ヘルニアは、穴ができる位置の違いで、3つのタイプに分かれます。

  1. 外鼠径ヘルニア(間接型ヘルニア、L型ヘルニア)

    一番多いタイプのヘルニアであり、乳幼児や小児に発症する主なヘルニアがこちらです。鼠径管と呼ばれる構造物から脱出し、男性の場合は精巣の血管や精子が通る管(精管)に沿って、女性の場合は子宮円靱帯に沿って、腹膜が伸び、脱出がみられます。

  2. 内鼠径ヘルニア(直接型ヘルニア、M型ヘルニア)

    加齢や生活習慣によって組織が脆くなってしまうことで起こるヘルニアになります。下腹壁動静脈と腹直筋、鼠径靱帯に囲まれた、Hesselbach’s triangle(ヘッゼルバッハ三角)と呼ばれる位置に穴ができ、脱出がみられます。鼠径管を通らないことから、直接型ヘルニアとも呼ばれます。
  3. 大腿ヘルニア(F型ヘルニア)

    女性に多いヘルニアになります。足に向かう太い血管(大腿動静脈)と筋肉の間に穴ができてしまい、脱出がみられます。上の二つより少し足側が膨れることが特徴です。嵌頓を起こすリスクが高いため注意が必要と言われております。

なお、閉鎖孔ヘルニアと呼ばれる、鼠径部ヘルニアの穴と近い位置にある閉鎖孔から脱出するヘルニアがありますが、鼠径部ヘルニアの分類に含まれず、別の扱いのヘルニアになります。

治療法

鼠径ヘルニアは筋肉に穴が開いてしまった状態です。構造的な問題であるため、自然に治癒することなく、手術が必要となってきます。

手術は大きく分けて2種類あります。

鼠径部切開法

鼠径部切開法とは、腹腔鏡を用いない鼠径ヘルニア手術のことをいいます。
一般的な方法として、鼠径部の皮膚のしわ(皮膚割線)に沿い横に約5cm切開し、ヘルニアの原因である筋肉の穴(ヘルニア門)を修復する手術になります。
ヘルニア門の修復に、網目状の人工シート(メッシュ)を用いる「メッシュ法」と、メッシュを用いないで自身の組織でヘルニア門を締める「組織縫合法」があります。

腹腔鏡手術

腹腔鏡手術とは、腹腔鏡を用いた鼠径ヘルニア手術のことを指します。
多くの施設では、お臍の切開と、2か所の小切開の計3か所の傷にておこないます。
当院のように、1か所の切開のみでおこなう、単孔式手術を取り入れている施設もあります。
成人の腹腔鏡による鼠径ヘルニア手術は、アプローチの仕方の違いによって「TAPP」と「TEP」に分けられています。
いずれの手術でもメッシュを使用するため、腹腔鏡手術はメッシュ法に分類されます。

手術の詳細は、ブログで解説しておりますので、ぜひご覧ください。

当院では身体に負担の少ない、単孔式腹腔鏡手術をおこなっております。
ご質問などお気軽にお問い合わせください。